田烏水産株式会社
〒917-0101 福井県小浜市田烏63-3
℡ 080-7490-4462(代表携帯)
E-mail yokoyama@tagarasu.com
小浜よっぱらいサバを、最も美味しく召し上がっていただけるのは、やはりお刺身です。それも、酢で締めたりしない、いわゆるお造り。理由は、「程よい脂の乗り」「臭みの無い爽やかな風味」です。
小浜よっぱらいサバは、餌の質や量などを吟味し、脂の乗りをお刺身で召し上がっていただくのに程よく整えています。
また、若狭湾田烏の清浄な海、餌に加えた酒粕が、甘味と旨味を口の中に広げ、特に喉越しの際に感じることの多い生臭さを全く消し去っています。
「サバの刺身」のご経験がない方も、小浜よっぱらいサバで、ぜひ味わってみてください。最高の美味しさをお約束いたします。
私たちは、サバ自身が健康であること、それによって美味しさと安心・安全を皆さまにお届けすることを第一としています。
また、沿岸の山々には、人の手によらない自然そのままの木々が、陽の光と恵みの雨によって成長し、生い茂っています。そのため、土壌は「窒素・リン・鉄」といった、生命にとって必要不可欠な無機栄養分を豊かに保持しています。また、現代では日本各地の海岸線がコンクリートで固められていますが、田烏釣姫では、ほとんどが自然の岸壁。
そのため、山々の土壌の栄養素は、自然のサイクルの中で生命にとって適切な量がそのまま海に流れ込み、主に植物プランクトンなどを育て、それを魚や貝が栄養にしているのです。
美しい海に、陸から豊かな栄養が流れ込む、海の生物にとって最高の環境。まさに生命のゆりかごです。サバが美味しく育つ第一の条件が、この海にはあります。
田烏水産株式会社
〒917-0101 福井県小浜市田烏63-3
℡ 080-7490-4462(代表携帯)
E-mail yokoyama@tagarasu.com
そして、重要なのは、「小浜よっぱらいサバ」の名前の由来ともなっている、酒粕です。
元々、鯖街道で結ばれている京都で仕込まれた銘酒の酒粕によって育ったサバ…という、ブランドの物語から考え出されたのが、餌に酒粕を混ぜるということでした。しかし、生産者である私たちは、もしそれが単なる話題・物語作りのためであるなら、意味はないと考えていました。なぜなら、魚が健康に育ち、皆さまが安全にかつ最高に美味しく召し上がっていただく以外のことは、全く無用だからです。
2017年から、福井県立大学や福井県水産試験場などと共同で、慎重に、酒粕入りの餌による生育試験、身質や血液の分析などを繰り返した結果、魚類にとっては健康である証と言われる高い血中コレステロールが認められ、また逆にサバの健康を損なうようなことは全くありませんでした。
さらに、ブラインドで行った、通常の餌だけで育てたサバとの食味比較試験の結果、酒粕入りの餌で育てたサバのほうが美味しいという有意な結果と、「生臭さがない」「ほのかに爽やかな香りがする」という評価が得られました。
環境に恵まれていても、養殖魚を育てるのは、やはり人です。愛情を注ぎ、あらゆる知識と経験に基づいて、丁寧に育てていくこと。これが、サバが美味しくなるもうひとつの理由です。
私たち田烏水産株式会社は、小浜よっぱらいサバの父とも言える漁業者がいます。相談役である浜家直澄。浜家は、かつて田烏で操業していた巾着船「田烏丸」に乗る漁師でした。
2016年、小浜市の「鯖、復活」プロジェクトに参加し、当初、現場ではたったひとりで試験養殖に取り組みました。しばらくして、心強いパートナーが現れ、また小浜市や、大学や、研究機関などがバックアップ体制を固めていきましたが、私たちは常に浜家のサバにかける愛と情熱に引っ張られてきました。
私たちは浜家に倣って、単に餌を与えるだけではなく、じっと海面に目を凝らし、集まって来るサバの一尾一尾をしっかり観察します。そうして、餌の量ややり方を調整し、また体の小さな子や、少しでも弱っている子を見つけると、チーム全員ですぐに引き揚げて、連携先の水産試験場や福井県立大学の研究室に運び、原因や課題を明らかにし、それを解決します。
私たち生産者の情熱によって、小浜よっぱらいサバは、最も健康な状態で、美味しく、安全に皆さまに召し上がっていただくことができるのだと、自負しております。
養殖場は、小浜市田烏の釣姫(つるべ)漁港に設けられました。かつて、巾着船団によるサバの水揚げに沸いたところです。
日本海の玄関口である田烏の入り江は、絶えず潮の流れがあるため、透明度が高く清浄な海水に恵まれています。
古来、サバは、最も旨い魚のひとつとして朝廷にも献上されていました。そして、その中でも若狭小浜のサバこそ最高であると言われていました。かの北大路魯山人をして、かように言わしめています。
「さばは若狭が第一、次に関西ものにかぎると言うのは、私の独断ばかりではない。由来通人の定評するところである。~中略〜ともかくも若狭春秋のさばの味を知らねば、さばを論じるわけにはいかない。」
鮮魚 | 【船上処理】 ①活〆(エラ) ②神経〆 ③氷〆 |
冷凍 | 【アルコールブライン凍結】(真空パック) ①丸魚 ②内臓・エラ除去 ③フィレ加工 |
活魚 | 【活魚車での運搬】※要相談 |
これほどに若狭のサバは、美味として名を馳せていました。
ところが、珍重されたがゆえの乱獲のために若狭のサバの漁獲量は減り続け、往時の見る影もないわずかな水揚げしかないのが現状です。天然のサバを獲ることに限りがあるのは当たり前。未来にサバ食文化を継承していくためには、育てる漁業、すなわち養殖しかありません。
尾叉長 | 25㎝〜32㎝ |
魚体重 | 春季・夏季300~450ℊ 秋季・冬季350~500ℊ |
脂質 | 春季・夏季12~16% 秋季・冬季14〜20% |
身/魚体重 | 52% |
そして3つめの理由は、餌に対する徹底したこだわりです。
生の餌(イワシなど)を与えれば、最短で魚体サイズを大きくすることができます。しかし、脂っぽさ、水っぽさ、生臭さ、雑味が出てしまいます。そこで私たちは、何よりも味を優先するために、生餌は使わず、コストはかかっても配合飼料、しかも軽いためゆっくりと沈んでいき食べ残しが少ない最新のEP(エクストルーデットペレット。乾燥したペレットに高圧をかけ、細かい孔を開けて消化吸収をよくした餌)にしようと決めました。
合言葉は、「大きさよりも、まず味」。見た目の迫力も大事ですが、それ以上に味を追求しているのが、私たちの育てるサバです。